理想的な解決方法

 まず行わなければならないのは、我々保険の販売をしている現場の人間が契約時に契約者と被保険者だけではなく、受取人にもしっかりと契約の存在をお伝えするということと、保険会社も高齢な被保険者の方の安否確認を定期的にしっかり行うということです。

 これをやるだけで、ほとんどの未請求を無くすことができると思います。しかし、まだ完璧ではありません。契約時の受取人の方のほうが先に亡くなっていて受取人変更をしていなかったら・・等々考えたら切りがありませんが、こういう、販売する側の努力だけでは100%解決とはならないと思います。私はもちろん私を通じてされている契約については100%最後まで契約を遂行する覚悟で居ますが、私が明日ぽっくり逝っちゃうことだってあります。

 

  

 そこで「死亡保険金の未請求」を無くす究極の方法は、亡くなった方の遺族が市区町村に死亡届を提出した時に、市区町村と生命保険協会がオンラインでその情報を共有できるようにすることです。そして、該当する契約と思われる契約を保有している保険会社は、受取人からの請求が一定期間過ぎてこなかったら保険会社側から受取人に問い合わせをするようにすれば良いと思います。言わば、一種の社会的なインフラを構築する方法です。

 

 これだけ、日常生活に浸透している保険であれば社会全体としてきちっと保険金の受け取り忘れ(=支払い漏れ)が起こらないようなシステムを作る必要があると思うのです。

  それが出来たときに、保険というものが本当に必要で安心できる制度だと広く認識できるようになるでしょう。